Special Interview

コシノヒロコさん インタビュー
コシノ ヒロコ●文化服装学院在学中にN.D.C.(日本デザイナー協会)デザインコンクール第1位受賞。卒業後、才能はさらに開花し活動の場を国内外に広げ、「東洋と西洋を融合させた美」を追求しながら、日本を代表するファッションデザイナーとして、またアーティストとして活躍を続ける。

手が自然に美しい形を創り出す

 ハットマニアから依頼を受けたとき、自分にしか作れない帽子を作ろうと思ったというコシノヒロコさん。「今までにないような帽子を作りたいと思うと同時に、その機会を与えていただいたことにとても喜びを感じました」と話します。
 洋服をデザインするとき、頭で考える前に手が自然に動き出すのがコシノさんのスタイル。今回も、自然に動き出したハサミが、どんどん素材をカットしていったそうです。「そうして、自由に動いていた手が、一番きれいな形を発見してピタッと止まるんです。これで完成というところを感覚的に見つけ出して止まれるかが重要で、美しいものは決してやり過ぎてはだめなんです」
 帽子の魅力は、頭の上から足の先までのトータルなファッションの中で、最終的な決め手になることだと話すコシノさん。「帽子があるのとないのではファッションの完成度が違ってきます。もちろん、ないほうがいいときもありますが、帽子がぴたりと決まると洋服も輝くし、その人自身も輝き出すんです」といいます。
 また、帽子はかぶると心まで豊かになり、年齢を重ねた人も若々しくなれるのが魅力で、「人は身に着けるものによって気持ちが変わり、特に女性にとって帽子は、自分をより美しく見せるアイテムになるんです」とのこと。そんな、帽子で自分を美しく見せるコツは、眉が半分隠れるくらい深めにかぶることだそうで、「少しミステリアスになって、その人をとても美しく見せるんですよ」と笑みがこぼれます。

帽子が教えてくれる自分の本当の魅力


 今回のハットマニアに、コシノさんは多彩な色とデザインの帽子を出品します。「会場に来られたら、ぜひいろいろな形の帽子を試してください。そして、この帽子ならシンプルな洋服がいいかな、この帽子には少しロマンティックな洋服が合うかなと、トータルにファッションを楽しんでください」
 帽子の色によって肌の色も違って見えるそうで、たとえば深いブルーは肌の色を綺麗に見せてくれ、逆に肌の色が濃い方は紫などの強い色がおすすめだそうです。そんなふうに楽しむには、まず自分のスタイルを持つことが大切で、それによって帽子の選び方も変わってくるとアドバイスします。
 また、帽子はどちらが前か後ろかは考える必要がなく、「かぶる人の顔に合わせて一番綺麗に見える角度がありますから、自由にかぶってみてください。そうしてかぶり慣れてくると、自分の顔の一番いいところが見せられるようになってきます」
 最近の若い人たちは、タンクトップやTシャツにジーンズを履いても、上手に帽子を組み合わせる人が増えていると話すコシノさん。「特別な気持ちを持たず、どんどん積極的に帽子を楽しみ、自分のものとして昇華させることが大事。帽子にはかぶらないと分からない美しさがあり、そうすると洋服のよさも、自分自身の本当のよさもきっと見つかると思います」
 ハットマニアに初めて出品するコシノさんの帽子との出逢いが、あなたの一番魅力的なところを見つけるきっかけになるかもしれませんね。

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